大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1467 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人別府祐六の上告趣意第一点について。

しかし、被告人は本件日本刀を昭和二〇年九月一〇日復員の際上官から貰つたそ

して日本刀を所持していてはいけないことも判つていた旨原審公判廷で自供してい

ることは記録上明らかところであるから、被告人の右供述を措信しがたしとする所

論は弁護人の独自の見解であつて俄に賛同することができない。そして、被告人が

本件日本刀所持について起訴されたのは同二二年七月一九日で、所論覚書の発せら

れたのは同二三年二月二四日であることは記録上明らかであるから、被告人が右覚

書に基ずく届出の手続をとることができないのは当然の筋合であり、しかも同覚書

は捜査機関に対する行政命令であつて、同二一年勅令第三〇〇号銃砲等所持禁止令

の効力を左右するものではなく、又既に右勅令違反の罪によつて公訴を提起された

者に対してその公訴権を消滅せしめるとか、一旦成立した同勅令違反の罪の成立に

影響を及ぼすものではないと解するを相当とする(昭和二三年(れ)第一九一五号

同二四年五月一四日第二小法廷判決、判例集三巻六号七一四頁参照)から、原審が

右勅令を適用して被告人を処断したのは正当であつて毫も基本人権の尊重を保障す

る憲法の規定に反するものではない。論旨は理由がない。

同第二点について。

所論縷述するところは結局事実審たる原裁判所の裁量権に属する刑の量定を非難

するに帰し上告適法の理由とならぬ。

よつて旧刑訴四四六条に従い裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 松本武裕関与

昭和二五年一二月二一日

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最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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